今回は、訪日外国人観光客の増加に伴い、需要が高まっている地域通訳案内士についてご紹介します。
地域通訳案内士とは、一定の地域において有償で外国人観光客に通訳や案内を行う資格のことです。
全国通訳案内士とは異なり、地方公共団体が独自に試験や研修を実施しています。
では、どのようにして地域通訳案内士になれるのでしょうか?
また、気をつけるべきことは何でしょうか?
この記事では、地域通訳案内士になるための手順と注意点を解説します。
目次
地域通訳案内士になるための手順
地域通訳案内士になるためには、以下の3つのステップが必要です。
1.地域通訳案内士制度を導入している地域を選ぶ
地域通訳案内士制度は、各地方公共団体が自主的に行っているものなので、全国どこでも取得できるわけではありません。
現在、地域通訳案内士制度を導入している都道府県は、北海道、青森県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県です。
2.試験や研修に申し込む
地域通訳案内士になるには、各地方公共団体が定めた試験や研修に合格する必要があります。
試験や研修の内容や日程は、地方公共団体によって異なりますが、一般的には、以下のようなものがあります。
-
- 筆記試験
通訳案内士法に関する知識や、地域の歴史・文化・観光資源などに関する知識を問う試験です。また、英語や中国語などの外国語能力も問われます。 - 面接試験
通訳案内士としての適性や人柄、コミュニケーション能力などを評価する試験です。外国人観光客との模擬対話や、自己紹介などが行われます。 - 実技試験
実際に外国人観光客を案内する場面を再現した試験です。通訳や案内の技術やマナー、対応力などがチェックされます。 - 研修
地域通訳案内士として必要な知識や技能を学ぶための研修です。地域の観光スポットや施設の見学や体験、講義やワークショップなどが行われます。
- 筆記試験
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3.登録をする
試験や研修に合格したら、最後に登録をすることで地域通訳案内士として活動できるようになります。
登録には、登録料や登録証の発行料などが必要です。
登録期間は、各地方公共団体によって異なりますが、一般的には1年から5年です。
登録期間が終了したら、更新手続きをする必要があります。
地域通訳案内士になるために3つの注意点とは!?
地域通訳案内士になるためには、上記の手順を踏む必要がありますが、その際に気をつけるべきことがいくつかあります。
1.地域通訳案内士制度の違いを理解すること
地域通訳案内士制度は、全国通訳案内士制度とは異なる点が多くあります。
例えば、地域通訳案内士は、登録した地域以外では有償での通訳案内行為ができません。
また、全国通訳案内士と同じように国際観光振興機構(JNTO)から紹介されることもありません。
さらに、各地方公共団体が独自に制度を運営しているため、試験や研修の内容や難易度、登録料や登録期間などが地域によって異なります。
そのため、地域通訳案内士になる前に、自分が登録したい地域の制度の詳細をよく確認することが重要です。
2.外国語能力だけでなく、地域の知識や魅力を深めること
地域通訳案内士は、外国人観光客に通訳や案内をするだけでなく、地域の歴史・文化・観光資源などを紹介する役割も担っています。
そのため、外国語能力だけでなく、地域の知識や魅力を深めることが求められます。
試験や研修で学ぶことだけでなく、自分で積極的に地域に関する情報を収集したり、実際に現地を訪れたりすることが大切です。
3.通訳案内士としての倫理やマナーを守ること
地域通訳案内士は、外国人観光客と接する機会が多いので、通訳案内士としての倫理やマナーを守ることが必要です。
例えば、以下のようなことに注意しましょう。
- 偏見や差別的な発言や態度をしないこと
外国人観光客は、様々な国や文化の背景を持っています。そのため、自分の価値観や常識を押し付けたり、偏見や差別的な発言や態度をしたりすることは避けましょう。相手の文化や習慣を尊重し、敬意を持って接することが大切です。 - 無断で個人情報や写真を公開しないこと
外国人観光客との交流は、楽しい思い出になるかもしれませんが、無断で個人情報や写真を公開したり、SNSに投稿したりすることは控えましょう。相手のプライバシーを侵害する可能性があります。公開する場合は、必ず事前に相手の同意を得るようにしましょう。 - 適切な報酬を受け取ること
地域通訳案内士は、有償で通訳案内行為を行うことができますが、その際には適切な報酬を受け取るようにしましょう。過剰に高額な報酬を要求したり、不正な手段で報酬を得たりすることは厳禁です。また、チップやお礼の品物などを受け取る場合も、相手の文化や習慣に配慮して対応しましょう。
まとめ
この記事では、地域通訳案内士になるための手順や気をつけることについて紹介しました。
地域通訳案内士は、外国人観光客に地域の魅力を伝える重要な役割を担っています。
もし、あなたも地域通訳案内士に興味があるなら、ぜひチャレンジしてみてください。
地域通訳案内士になることで、新しい発見や出会いがあるかもしれませんよ^^♪