もし一人暮らしで、犬と一緒に生活することを夢見ているなら、その準備が整っているかどうか、不安に感じることがあるかもしれません。
全てを完璧に準備することは難しいですが、飼い始める前に、できるだけ多くの不安を解消しておきたいものです。
一人で犬を育てていく上で気がついた点、心構えや経済的なこと、犬の留守番の管理や得られる喜び、そして直面するかもしれない課題についてまとめてみました。
一人暮らしをしている犬好きな方々に、この記事が参考になれば幸いです。
目次
犬をペットとして迎える意味
一人暮らしであれ家族がいる場合であれ、犬を家族の一員として迎え入れるということは、その犬の一生を最後まで責任を持つということを意味します。
生命を預かる以上、途中で見捨てるわけにはいきません。
犬の平均寿命と自分の将来
犬の一般的な寿命は約13~15年です。
子犬を迎える場合、自分の現在の年齢に15年を足してみると、未来の自分を想像おかねばいけません。
現在の生活スタイルを維持できるか、また15年後も同じ状況でいられるかを考えてみてください。
・結婚、離婚
・引っ越し、職場の異動や転職
・親の介護
・子どもの誕生
将来的に生活が変わる可能性を予測することも重要です。
予期せぬ事態が起こることもありますが、引っ越しや異動など予測可能な事態で犬を手放さないように努力することは必要です。
当然のことと思われがちですが、実際には犬を手放す一般的な理由の一つになっています。
犬のための時間を準備する
犬を家族に迎え入れることは、その世話をするために自分の時間を多く割かなければならないことを意味します。
これには、散歩や遊び、足の洗浄、シャンプー、ブラッシング、トイレ掃除、食事の準備、訓練、そして定期的な健康診断など、さまざまな活動が含まれます。
散歩の時間について
散歩は、時間と体力を要します。
特に仕事から帰宅した後に再び外に出て散歩をすることは、精神的および身体的に大きな負担となることがあります。
一人暮らしの場合は、この責任を他人に委ねることができないことが多いです。
犬が病気になったとき
犬が体調を崩した際には、病院に連れて行くために半日休む必要が出てくることもあります。
急に休むことが難しい職種の人は、他人にこの役割を依頼しなければならないこともあります。
最近ではペットの留守番をカメラで見る技術がありますが、これだけでは完全な安心を得ることはできません。
何か異常があった場合、すぐに帰宅するか、誰かに様子を見てもらう必要があります。
緊急時の預かり先の確保
健康で若くても、病気や事故、あるいは最悪の場合の死亡は避けられません。
緊急時にペットを信頼できる人に預ける準備をしておくことは、特に一人暮らしでペットを飼う際には重要です。
全てを自分だけで対処しようとするよりも、家族や友人に支援を依頼しておく方が安心です。
生命がある限り、予期せぬ事態はいつでも起こり得ます。
災害発生時のペットの保護
地震、台風、火災、洪水など、どの地域に住んでいても安全とは限りません。
災害が起こった場合にペットをどのように保護するかを考えておくことが重要です。
また、職場から自宅に帰れなくなる可能性も考慮に入れておくべきです。
犬に対するアレルギー
犬の毛、フケ、唾液、尿に含まれるアレルゲンによって引き起こされるアレルギー反応についてです。
犬を家庭に迎える前に、自分自身がアレルギーを持っているかどうかを確認することは、精神的な準備にも繋がります。
さらに、将来的にパートナーや家族の中で犬アレルギーの人が出てくる可能性を考慮に入れておくことも賢明です。
介護が必要になる犬のケア
かわいらしい子犬の時期はいつまでも続くわけではありません。
年を取ると、犬は動きが鈍くなり、視力が低下する、立ち上がるのが難しくなる、排泄を自立できなくなるなど、高齢になった犬の世話が必要になります。
犬の寿命は比較的短く、10年から15年で介護が必要な状態になることがありますので、そのための準備をしておくことが大切です。
外部のサポートを利用する選択肢もあります。
最後の時まで責任を持つ覚悟
犬を迎え入れる際、その最終日を想像するのは難しいかもしれませんが、実際にその時が来たときは非常に心が痛むものです。
時間や費用は何とかなるかもしれませんが、最終的な別れは避けられない現実です。
高齢の犬の世話をすることは大変ですが、振り返った時にその期間が幸せだったと感じられるはずです。
まだの方は、「犬を飼う」という漫画をお勧めします。
犬のケアと別れについて描かれており、多くの洞察を得ることができるでしょう。
犬との生活に適した環境の整備
犬と暮らすには快適に過ごせる十分なスペースを確保することが必須です。
また、留守番中の犬が騒音で近隣に迷惑をかけないように訓練することも重要です。
安全で快適な環境を整えることが大切で、特に子犬の場合は危険なものを口にしないように注意し、散らかった物を片付ける必要があります。
滑りやすい床は犬の関節に悪影響を及ぼすため、滑らないような対策を施すことが重要です。
床暖房は犬にとって熱が強すぎることがあるため、私たちの家では安全なコルクマットを使用しています。
さらに、脱走防止のための柵や扉の設置、キッチンへの進入禁止など、安全管理にも気を配るべきです。
犬を飼う賃貸物件の選び方
最近では、一人暮らしの住宅でもペットを飼える場所が増えてきました。
しかし、犬を受け入れる物件は、通常、周辺の相場より敷金や家賃が少し高くなることが多いので、この点は事前に把握しておくことが大切です。
犬と一緒に快適に暮らせる賃貸を探すときは、部屋の内装だけでなく、近くが散歩に適しているかや犬を連れての出入りがしやすいかどうかも考慮することが重要です。
物件を探す際には、ネット検索だけでなく、不動産会社に相談するのも一つの手です。
https://7dogs.net/1525.html
一人暮らしで犬を留守番させる
一人暮らしをしていると、仕事中に犬を家に残しておくことが多くなります。
近所とのトラブルを避けるためにも、犬が留守番を上手にできるように訓練することがとても大切です。
犬が留守番をする前の準備
犬を留守番させる前には、遊んだり散歩をして適度に疲れさせ、彼らが退屈しないようにするためのおもちゃを準備しておくことが良いでしょう。
また、いつも過度に構い過ぎないようにし、長時間留守番が必要な場合は、犬との適切な距離感を保つことが重要です。
留守番中の犬に注意すること
犬が留守番中も安全に過ごせるように、ケージやサークル、クレートを使って安全なスペースを作ることがおすすめです。
これにより、飼い主が仕事をしている間も犬は安心して過ごせます。
誤って何かを食べたり飲んだりする事故を防ぐためにも、予防措置を講じることが大切です。
また、地震などの災害が起きたときも、犬が安全な場所にいられるようにする必要があります。
適切な室温を保ち、犬がリラックスできるようにテレビやラジオをつけておくなど、心地よい留守番環境を整えることも重要です。
犬を飼う事の必要経費
犬を飼うことは、一見シンプルなように思えますが、実際には様々な経済的な負担が伴います。
犬を家族の一員として迎え入れる際、最初に必要な長期間使えるアイテム(例えば、ケージやサークル)から、定期的に必要となるもの(フードやトイレ用品など)まで、幅広い出費が必要です。
飼い始めに必要な主な用品
・食器
・トイレトレイ
・居住用のケージ
・遊び道具
・移動用のバッグ
・首輪やリード
・掃除用具
・ケア用品
・訓練費用
日々の生活でかかる費用
・食事や生活必需品
・電気やガスなどの光熱費
・ペットホテルの料金
・トリミング費
・健康管理(予防接種や避妊・去勢手術など)
・ペットの登録料
・ペット保険
・治療費
ペットフード協会の調査によると、犬の一生にかかる平均的な費用は約200万円で、これは犬の種類や平均寿命によって異なります。
例えば、超小型犬は平均で約220万円、小型犬は約186万円、中型・大型犬は約190万円、全般的には約200万円が平均寿命に沿った出費とされています。
日常的な費用は、大型犬よりも小型犬の方が少なめですが、小型犬の方が長生きする傾向にあるため、トータルの費用は高くなることがあります。
毎月の出費は比較的予測しやすいものの、病気になった場合には予期せぬ高額な費用がかかることがあります。
そのため、ペット保険への加入やペット専用の貯金をしておくなど、事前の準備が大切です。
犬の飼い方について知っておくべきこと
犬を家族に迎えることを検討する際には、「思いのほか大変だった」と感じないよう、さまざまな場面を想定し、それぞれにどのように対応するかを事前に計画することが大切です。
特に、犬を飼うには「時間」と「お金」が必要不可欠であることを念頭に置くべきです。
これらが不足していると感じる場合は、飼い始めるのに「今」が適切な時期ではないかもしれません。
飼うことに強制はないので、より良いタイミングを待つのも一つの選択です。
犬を飼うことの喜び
犬を飼うことは確かに大変な面もありますが、それでもなお、犬との生活から得られる喜びは計り知れません。
犬の存在は私たちの生活を豊かにし、以下のような多くの利点をもたらします。
1.健康的な生活
2.幸福感の向上
3.心の癒し
4.笑顔が増える
5.家に帰るのが楽しみになる
6.朝の目覚めが良くなる
7.時間管理能力の向上
8.コミュニケーションスキルの向上
9.外出する機会が増える
10.忍耐力がつく
11.一人旅が楽しくなる
12.部屋が整理される
13.仕事のモチベーション向上
14.防災意識の高まり
15.日々を大切に生きる意識の育成
犬に幸せをもたらすことで、私たちも犬から幸せを受け取り、共に生活していく喜びを感じています。
一人暮らしにも適した犬とは?
犬は本能的に群れで生活する動物ですから、一人暮らしに「特に」適した犬種があるわけではありません。
しかし、飼いやすい犬種に関して紹介しますね。
一人暮らしに最適な犬種の選び方
一人暮らしでペットを飼う場合、理想的な犬は以下の特徴を持っています。
・小さな住空間でもストレスなく過ごせる小型犬
・お手入れが簡単なこと
・鳴き声があまり大きくないこと
・人懐っこく、しつけやすいこと
・長時間一人でいても大丈夫なこと
・運動量がそれほど多くないこと
これらの特性は犬種によって大きく異なりますが、特に小型でお手入れがしやすく、運動量が少なめの犬種が好まれます。
ただし、犬の性格は犬種だけで決まるわけではなく、個体差が大きいので、選ぶ際にはその犬の性格も考慮する必要があります。
同じ犬種でも兄弟間で性格が違うことがあるため、犬種だけを頼りにせず、実際の犬の性格を見ることが大切です。
一人暮らしにおすすめの犬種とは?
犬種を選ぶ際、外見の好みも大切な要素です。
以下の犬種は、一人暮らしの人におすすめです。
・トイ・プードル
・チワワ
・ミニチュア・ダックスフンド
・シーズー
・マルチーズ
・ヨークシャー・テリア
・ミニチュア・シュナウザー
・キャバリア・キングチャールズ・スパニエル
・パピヨン
・ビション・フリーゼ
・フレンチ・ブルドッグ
・パグ
・ポメラニアン
・ミニチュア・ピンシャー
・イタリアングレーハウンド
・柴犬
・小型犬のミックス犬
希望する犬種が決まったら、その犬種を飼っている人の経験談を聞くことが役立ちます。
お手入れの方法やトリミングの費用など、生活に密着したアドバイスが得られます。
しかし、性格や鳴き声、イタズラの度合いなどは個体差があるため、一概には言えません。
適切な訓練によって、これらの問題は改善できるので、飼い始めた後のしつけが重要です。
犬を迎える場所について
犬を家族の一員として迎えることを考えた時、最初に思い浮かぶのはペットショップかもしれません。
しかし、それ以外にも選べる場所があります。
・ペットショップ
・専門のブリーダー
・保護施設など
これらの場所にはそれぞれメリットや注意すべき点、そしてどれが自分に合っているかの違いがあります。
どこで愛犬を迎えるかは、じっくりと選ぶ必要があります。
この文章を読んでいるあなたは、犬を飼う前にいろいろな情報を集め、深く考えていることでしょう。
犬を迎える前には、多くの時間をかけてリサーチし、今がその適切なタイミングかどうかを冷静に判断することが大切です。
その結果、犬との充実した生活が待っています。
また、今が犬を飼う適切なタイミングではないと判断することも、一つの優しさだと言えます。
まとめ
誰にも未来は約束されていませんが、犬を家族に迎える前には、できるだけ準備をしておきたいものです。
完璧を求めることはできませんし、予期せぬことが起こることもあります。
犬を迎えるということは、受け入れてから別れの日まで、約15年間の長い関係を意味します。
何が起ころうと、その期間をどう過ごすかをしっかり考え、最後まで共に過ごす覚悟を持って迎えましょう。